プラセンタ配合の化粧水は効果的?おすすめはどのタイプ?
2019/03/21
美容や健康に嬉しい働きがあるとされるプラセンタ。
更年期には馬プラセンタがおすすめ!…など、そんな広告を良く見掛けますね。
サプリメントや注射で体に直接取り入れる方法もありますが、化粧品成分としても様々な効果が言われているようです。
そんなプラセンタですが、日常使いの化粧水に含まれていれば、気軽に取り入れやすいですよね。
ここでは、プラセンタ配合の化粧水にはどんな美容効果があるのか?
また、おすすめはどんなタイプなのか?も併せて紹介したいと思います。
おすすめのプラセンタ化粧水を探している、プラセンタに興味はあるけどスキンケアにどう取り入れたらいいのか良く分からない…という人はぜひ参考にしてみて下さい。
プラセンタの効果
まず、実際にプラセンタはどのような効果があると言われているかをご紹介しましょう。
- 保湿力アップ
- 美白
- 炎症を抑える
- 皮脂のバランスを整える
- ターンオーバーを促進しお肌の若返りをはかる
何だか色々な効果がありますね。
なぜ、このように複数の働きが期待できるのでしょうか。
プラセンタとは?
様々な美容効果が期待できるプラセンタエキスですが、その元となるプラセンタについて、もう少し詳しく見てみましょう。
プラセンタとは人間をはじめとした哺乳類の胎盤(たいばん)のことです。
胎盤はお腹に赤ちゃんが宿ったときに守り育てるための組織で、妊娠後にお母さんの血液を利用して作られます。
赤ちゃんは生まれるまで胎盤とへその緒でつながり、成長のために必要な栄養を与えられて過ごします。ですので、胎盤には複数の栄養素がバランス良く豊富に含まれています。
その胎盤も、赤ちゃんが生まれてしまえば不要物に…。豊富な栄養は残ったままで、そのまま捨ててしまうのはあまりにもったいないということになり、医学のジャンルでプラセンタエキスが活用されるようになりました。
そして、その後の研究で、体に取り入れるだけではなく、お肌にぬることでも効果が期待できるということがわかり、化粧品成分としての使用が認められ、主に美容液や化粧水に配合されるようになりました。
プラセンタ配合の化粧水は効果的?
プラセンタは水との相性もいいので、化粧水や美容液によく含まれています。その違いは主にプラセンタの濃度です。
商品にもよりますが、美容液タイプはプラセンタの濃度がかなり高いものが多く、原液のようなものもあります。
一方で化粧水は、水分がメインになっているためプラセンタの濃度も当然低くなります。
ただ、濃厚であればあるほど絶対お肌により効果的!というわけではありません。かといって、濃度が低過ぎても効果は薄れていきますのでおすすめできません。
また、化粧品成分のプラセンタは動物由来なので、濃度の高いものには稀にアレルギーをおこす人がいます。
濃厚な使い心地があまり好きではないという人もいるので、好みに応じて選びましょう。
化粧水の場合は、プラセンタだけの効果をメインにしたものより、他の保湿成分やビタミンC誘導体などと合わせ、相乗効果を狙ったものがほとんどです。
その分気楽な感覚で毎日のお手入れにプラセンタを取り入れることができます。
他の成分とプラセンタの大きな違い
化粧品の美容成分にはたくさんの種類がありますが、プラセンタは他の成分とはその働き方が異なります。
例えば、すっかりおなじみのコラーゲン。
あれはタンパク質の一種で、水分を吸着しやすい性質を利用した保湿成分です。
同じくメジャーなヒアルロン酸。こちらは多糖類の一種で、水分を自らに蓄えられる力を利用した保湿成分です。
しかし、一般に「プラセンタ」と言われているものは「プラセンタ(哺乳類の胎盤)から抽出したエキス」のこと。それそのものが特定の物質というわけではありません。
プラセンタの美容効果は、そのエキスに優れた栄養が含まれていることに由来しています。
プラセンタは哺乳類が赤ちゃんを育てるための組織。
そこにはアミノ酸・ビタミン・ミネラルなどが豊富に含まれ、それらの栄養を含んだエキスを与えることでお肌が活性化し、結果として様々な美容効果が期待できる…というわけです。
つまり、プラセンタエキス自体に保湿力や美白力があるというわけではなく、お肌がそのような力を発揮するために必要な栄養を与える存在です。
プラセンタに含まれる栄養によって引き出されたお肌本来の力=プラセンタの美容効果ということになるので、複数のジャンルにわたった美容効果があると言われているんですね。
化粧水に含まれるプラセンタの栄養成分
化粧水に配合されるプラセンタの美容効果は、その豊富な栄養によるものですが、具体的にどのような栄養がお肌に働くのでしょうか。
お肌に大切なアミノ酸
アミノ酸はタンパク質の基礎となるものです。お肌もタンパク質から構成されているので、アミノ酸は非常に重要な役割を果たします。
たくさんの種類があるアミノ酸ですが、プラセンタには、アルギニン、グルタミン酸、セリン、シスチンなどと豊富な種類が含まれます。
これらのアミノ酸は、お肌の生まれ変わり「ターンオーバー」を促進させ、若々しいお肌をよみがえらせるとされています。
ターンオーバーが活発になれば古いメラニン色素も排出されるので、結果として美白効果、お肌の透明感アップにつながります。
また、お肌に本来含まれている天然保湿因子の原料となるため、その生成を助けて保湿力をアップさせ、外部刺激から守るバリア機能を強くすると言われています。
活性ペプチド
ペプチドはアミノ酸が連なったものですが、プラセンタに含まれるペプチドは、細胞を活性化する作用があると言われています。
お肌の細胞を傷つける可能性のあるものから守り、また、傷ついた細胞を修復して活性化し、全体のバランスを維持して健康なお肌を保つサポート役が期待されます。
お肌の炎症を抑える働きもあるので、ニキビ予防にも効果的と言われています。
各種ビタミン・ミネラル類
プラセンタには、ビタミンやミネラルも豊富です。
中でも、お肌を活性酸素のサビから守るビタミンCやE、脂質が酸化して変質した過酸化脂質を減らすと言われるビタミンBが美容には大きく関わります。
また、シミやタルミの原因となる紫外線ダメージを防ぎ、美白やお肌のハリの維持にも効果が期待できます。
SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)
何だかよくわからない名前ですが、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)は酵素の一種です。活性酸素を除去する働きがあるとされています。
抗酸化作用を持つ上記のビタミン類とともに、お肌の老化の原因となる活性酸素に対抗し、アンチエイジング効果が期待できると言われています。
化粧品用プラセンタの原料は?
医療用のプラセンタは、正常出産した人間のものを使用して製造されます。薬や美容点滴に配合されているのはヒトプラセンタです。
一方、医療機関以外で売られるサプリメントや化粧品には、他の哺乳類(主に豚か馬)が由来のプラセンタが使用されています。
以前は牛の胎盤がメインで使われていましたが、狂牛病問題がおこってからは切り替わり、豚か馬のものが中心になりました。
豚由来と馬由来では、馬由来のプラセンタの方が美容効果に優れるなどと言われることもありますが、特別な根拠はないようです。
原料そのものより、工場での管理などが信頼できるメーカーのものを選ぶのがいいかと思います。
海洋性と植物性のプラセンタ
魚や植物は、お腹で赤ちゃんを育てるわけではないので、当然胎盤は存在しません。
その代わり、魚には卵を守る卵巣膜、植物には種子を守る胎座というものがあり、胎盤と同じように豊富な栄養素が含まれます。
その部分から抽出したエキスをそれぞれ、海洋性プラセンタ、植物性プラセンタと呼んでいます。
プラセンタの美容効果が豊富な栄養素に基づいていることを考えると、海洋性にも植物性にも、それなりの効果が期待できるのでは?という感じです。
ただ、本来のプラセンタのように、医学上でその効果が知られているというものではありません。
おすすめのプラセンタ化粧水は?
以上のように、プラセンタにはお肌に効果的な様々な栄養が含まれているので、化粧水に配合されているとお肌に対してダイレクトに良い栄養を送りこむことができます。
プラセンタ配合の化粧水もたくさんありますが、先にお伝えしたようにプラセンタエキス以外にも様々な成分が配合されているので、どれが一番良いとは一概には言えません。
中には「プラセンタエキス配合」とうたっていても、蓋を開けてみればその濃度はごくわずかな物だったり、化粧品には粗悪なものも多いと言います。
また、プラセンタエキス自体は、美容液の方が種類が豊富です。
そこでおすすめなのは、普段使いの化粧水にこのプラセンタ原液を混ぜて使用するという方法があります。
考え方は至ってシンプルで、いつもの化粧水にプラセンタの豊富な栄養素を調合し、プラセンタ配合の化粧水をオリジナルに作るという発想です。
混ぜるとなると余計な成分は配合されていない方が良いため、プラセンタは原液、化粧水もシンプルなタイプをおすすめします。
もちろん原液は美容液としても使用できますので、化粧水の後に重ねて付けるという使い方でも効果的です。
混ぜて使うのと単品で使うのとの違いは、使用感の違いになってきます。美容液として単品で使った方がやや重い質感になるので、軽い質感が好きな人は化粧水として使うと良いですね。
また、コストパフォーマンスを重視する人は、普段は通常の化粧水を使い、週に1回~2回はプラセンタ原液を1~2滴加える、重ねて使用してみる…などすれば、安上がりで済みます。
なお、高機能な化粧水や特殊な化粧水とは相性が合わない場合もないとは言えませんので、もし混ぜて使用する場合は個人の責任で行って下さい。
特に、美白化粧水やニキビ化粧水など、薬用成分の配合された化粧水(医薬品・医薬部外品)はNGです。
不安な場合は、プラセンタ原液は通常の美容液として化粧水の後に重ね付けすれば問題ありません。