ヒアルロン酸配合の化粧水はおすすめなの?どんな効果があるの?
2019/03/21
最近は様々な新しい保湿成分も登場していますが、ヒアルロン酸が配合された化粧水はとても多いですよね。
でも、一口にヒアルロン酸と言っても色々と種類があります。
『ヒアルロン酸=保湿』という良いイメージがありますが、そこには浸透力の高いヒアルロン酸もあれば、安さだけが売りの残念なヒアルロン酸もあったりします。
せっかく毎日手間暇かけてスキンケアするのですから、できるだけ効果を実感できるようなヒアルロン酸を選んで使っていきたいものですね。
ここでヒアルロン酸の特徴と種類を知って、化粧水選びに生かしましょう。
ヒアルロン酸の化粧水における働き
化粧水に多用されるヒアルロン酸。
身近な商品だと、肌研(ハダラボ)の極潤シリーズなんかは手頃な価格で使えるのでとても人気がありますね。ドラッグストアやコンビニでよく見掛けます。
ヒアルロン酸は、扱いとしては数多くある保湿成分の1つですが、最近の化粧水には必ずと言っていいほど配合されている超人気者です。
その理由は、ヒアルロン酸の驚異的な保水力が知られるようになったからです。
しかも生産がしやすく、化粧品原料として比較的安価なのも魅力です。
6000倍の水を貯える力
ヒアルロン酸とは、糖類が二種類以上結合してできるムコ多糖類の一種です。
人間のお肌をはじめ、関節や瞳などにも元々たくさん含まれている成分です。
ムコ多糖類というと何だかよくわかりませんが、ムコは「粘り気」という意味で、動物の体内で水分を含みネバネバぬるぬるした状態を保つ糖類のひとつということになります。
色々とあるムコ多糖類の中でも、ヒアルロン酸はその保水力に定評があり、たった1gで6ℓの水を自らに貯える力があると言われています。
水を得るとヒアルロン酸はプルプルと粘り気のあるゲル状になります。
お肌の中では、弾力の基礎を網目のように構成するコラーゲン繊維や伸縮力を持ったエラスチンと協力し、お肌のハリ、弾力、みずみずしさを保つ働きをしています。
ヒアルロン酸の減少がハリ低下や乾燥の原因に
そんなヒアルロン酸ですが、年齢とともに減少していきます。
同じくコラーゲンやエラスチンも減少し、お肌は徐々にハリや弾力を失っていきます。
ハリやうるおいの低下はそれだけが原因ではありませんが、ヒアルロン酸の減少も大きな一因となっています。
ヒアルロン酸は化粧水で補える?
お肌に元々あるヒアルロン酸は、主にお肌の奥の方の真皮層に多く存在しています。
外から化粧水でヒアルロン酸を補ったとしても、分子量が大きく浸透性は悪いので、真皮層に届くわけではありません。
現在は低分子化して浸透率を高めたヒアルロン酸もありますが、それでも届くのは表面に近い角質層内までで、それがそこに定着するわけではありません。
つまり、ヒアルロン酸配合の化粧水を使用しても、肌本来のヒアルロン酸量を増やす働きが期待できるわけではないということです。
しかし、化粧水でお肌にぬったヒアルロン酸は、肌表面で水分を保持してバリア機能をサポートしたり、低分子のものなら角質層の中にとどまり、一定の時間強力な保湿成分として働いてくれたりします。
化粧水にヒアルロン酸を配合する目的は、真皮内のヒアルロン酸を増やすことではなく、化粧水の保湿力を高めるためです。
お肌をもっちりとした感触に導いてくれるため、浅い部分にある小ジワ対策やハリ感の不足には即効性の実感しやすい成分です。
目元に貼るタイプのヒアルロン酸原液も効果が期待できます。
ヒアルロン酸の種類
一口にヒアルロン酸と言っても、すべて同じものではありません。化粧水に配合されているヒアルロン酸には、どのような種類があるのでしょうか。
ヒアルロン酸Na(バリア型ヒアルロン酸)
化粧水に含まれる成分として、もっとも定番の形です。
通常「ヒアルロン酸」と言えばヒアルロン酸Na(ヒアルロン酸ナトリウム)のことですが、分子が大きく粘り気が強いので浸透性には優れません。
その代わり、お肌の表面に水分の膜を形成してうるおいを保つ働きをします。
お肌表面でバリア機能をサポートする働きをするため、バリア型ヒアルロン酸と呼ばれることもあります。
加水分解ヒアルロン酸(低分子ヒアルロン酸)
分子の大きなヒアルロン酸に処理を加え小さな分子に分解したものです。粘り気も少ないため通常のヒアルロン酸よりも浸透性が高く、角質層内部で保湿力を発揮します。
小ジワを目立たなくしたりハリ感のあるお肌を演出したりするのに向いています。
アセチル化ヒアルロン酸Na(スーパーヒアルロン酸)
ヒアルロン酸は、強力な保水力を持つものの、周囲の外気が乾燥していると抱えた水分が蒸発してしまう性質を持ちます。
その弱点を改善するように加工されたのがアセチル化ヒアルロン酸Naで、その保湿力の高さからスーパーヒアルロン酸と呼ばれています。
構造の違いにより他のヒアルロン酸よりお肌になじみやすく、分子も小さいため浸透性にも優れていると言われています。
機能型ヒアルロン酸とは?
スーパーヒアルロン酸以外にも、各化粧品メーカーや原料メーカーが独自の開発を加え、ヒアルロン酸に加工をして化粧品原料としての働きを高めたヒアルロン酸は色々とあります。
化粧品の機能を高める目的で加工されたヒアルロン酸は、機能型ヒアルロン酸と呼ばれています。
浸透型ヒアルロン酸
加水分解ヒアルロン酸よりもさらに分子を小さくし、浸透性を高めたヒアルロン酸です。
特定の原料メーカーが特許を取得しているヒアロオリゴという浸透型ヒアルロン酸が配合された化粧水がありますが、これまでにない不思議な感触です。
お肌にのせてもべたつかず、スベスベとうるおった気持ちのいい使い心地…。1000円以下のプチプラコスメでしたが、なかなかの感じでした。
吸着型ヒアルロン酸
お肌や髪へ吸着しやすい構造で、洗っても流れ落ちないような仕組みにしてあるヒアルロン酸です。ヒアロベールという特許成分があります。
修復型ヒアルロン酸
ヒアルロン酸Naのバリア機能への働きを高めたヒアルロン酸です。こちらも、ヒアロリペアという名前の特許成分があります。
ヒアルロン酸と相性のいい成分
ヒアルロン酸は、それ単体でも優れた保湿効果がありますが、ヒアルロン酸Naだけだと水分を逃がしやすい性質もあるため、他の成分と合わせるとより力を発揮しやすいと言われています。
セラミド
外気に影響されて水分を逃がしやすいヒアルロン酸に比べ、油分で水分を挟んで強力に抱え込める性質のある保湿成分です。
ただ、ヒアルロン酸のように自らが膨らむような仕組みではありません。
この2つを合わせて補うことで、より実感のある効果が得やすいと言われています。
コラーゲン
元々ヒアルロン酸とコラーゲンは切っても切り離せない存在です。
化粧品成分として補うコラーゲンやヒアルロン酸が本来の役割を発揮できるわけではありませんが、保湿成分としての相性もよく、合わせると相乗効果が期待できるとされています。
ただ、この2つが合わさると、少しベタついた質感やぬるぬるした感触の化粧水になりやすいため、好みが大きく分かれるようです。
目的に応じた使い分けがおすすめ!
機能だけを見ると、ヒアルロン酸Naよりも機能型のスーパーヒアルロン酸や、浸透性の高いものの方が効果的な気がしますが、そういうことでもありません。
分子の大きなヒアルロン酸Naは表面でのバリアとして優れているので、化粧水の成分としては欠かせないものとなっています。
また、浸透力の高いヒアルロン酸は人によって刺激を感じる場合もあります。
- ヒアルロン酸Na単体で基本のバリア的な保湿だけを重視しているタイプ
- 何種類ものヒアルロン酸を合わせて浸透性にこだわっているタイプ
同じヒアルロン酸配合の化粧水でもその目的は様々です。
化粧品成分としてのヒアルロン酸は、安全性も高く量産もしやすくとても優れた保湿成分です。
商品の特徴を見極めながら、自分のお肌の状態に合わせて選びましょう。
ただ、中には稀にかゆみを感じる人もいるようなので、その場合は使用を中止し、赤みがあるときには皮膚科での相談をおすすめします。
なお、ヒアルロン酸原液100%といつも使っている化粧水を混ぜて使うのもおすすめです。
こちらの公式サイトの下の方に原液タイプが紹介されています。