化粧水を手作りしてみよう!成分配合レシピと注意点をご紹介!
2021/03/25
自宅で作ることができる手作り化粧水。
簡単なものなら、身近な安い材料だけで作ることができ、それが上手くお肌に合うとしたらとても便利です。もっとこだわりたい人なら、本格的な材料を使ったものにチャレンジすることも。
けれど化粧水は、一応薬事法に定められた衛生用品の扱いで、作り方や保存を誤れば、事故や肌トラブルをまねくことがあります。
ここでは、お医者さんや手作りコスメの専門家が書いた本を参考に、手作り化粧水を作るときの注意点と、簡単に作りやすいレシピをご紹介しています。
手作り化粧水の注意点
一口に手作り化粧水と言っても様々で、ごくシンプルな材料を混ぜるだけの簡単なものから、本格的に化粧品用成分を用いて作るものまで幅広い種類があります。
超シンプルなものなら、3つの材料を混ぜるだけ!なんていう気軽なものも。
でも、化粧水を作るのは化学の実験のようなものです。研究員のように調合する気分を味わえます。
安全な材料も量や扱い方を誤れば、思わぬトラブルの原因になってしまうこともあるので、注意点を守って行うようにしましょう。
食品を材料としたものは防腐に注意
手作り化粧水で身近な材料で作れるものとしては、食品を材料にしたものも多いですよね。食べ物なら安全性も高そうだし、コスパもいいし…そんなイメージがあって、たしかに魅力的です。
ですが、食品を化粧水の材料として使うときにおさえておきたいポイントは、「食品と化粧品は使用目的が違う」ということ。
食品材料は腐りやすく雑菌のエサになりやすい弱点があります。
すぐに飲みこんでしまえば何の問題もない食品も、水と混ぜられ、お肌にぬられて外気にさらされ続けたら…成分が変質したり、雑菌が繁殖したりという危険性が高まります。
いくら美肌効果があるとされているものも、変質したりカビが生えたりしていたら逆効果で、かえってお肌を荒らす原因にもなってしまいます。
そのため、食品を化粧水の材料として使用するときは、防腐効果のある成分の併用や、すぐに使いきれる分だけを作るなどの注意が必要です。
清潔な器具や容器を使う
手作り化粧水を作るときに使用する器具や容器は、清潔なものを使用しましょう。
とくに、材料を混ぜるガラス容器や、完成した化粧水を入れる保存容器には耐熱性のあるものを選び、煮沸消毒や熱湯消毒を行いましょう。
火の近くを避ける
ご紹介しているレシピには、アルコール類が使用されています。とくに薬局で売られている無水エタノールを使用する場合は引火しやすいので、火気は厳禁です。タバコやガスの火に注意してください。
レシピの配合や順序を守る
手作り化粧水の魅力は、自分でアレンジを加えられるところです。ですが、アレンジはかなりの上級者にしかすすめられません。
化粧水作りは化学の実験と同じです。水や油の性質、成分同士の反応、お肌に与える影響の仕組みなど、様々な知識を持っていないとアレンジを行うのは難しいと思います。
ここでご紹介しているレシピは、皮膚科医や手作りコスメの専門家が書いた本から引用していますので、それを守ることをおすすめします。
使用前にパッチテストを行う
どのようなものでも、肌質によっては合わない可能性があります。
初めて使用するときは腕の内側に化粧水をしみこませたバンソウコウを貼り、赤みや腫れが出ないかをチェックしましょう。
何か変化があった場合は使用しないでください。また、使用中にも何か異変を感じたら、使用を控えましょう。
妊娠中や持病のある人は医師に相談
妊娠中や持病のある人には向かない材料もありますので、医師と相談の上使ってください。
手作り化粧水のレシピ
それでは、具体的なレシピをご紹介します。まずは、とてもシンプルなものから。
アロマとグリセリンを使った簡単手作り化粧水
アロマが好きな人で手持ちの精油があれば、精製水とグリセリンを買うだけですぐに作ることができます。
精製水とグリセリンは、薬局・ドラッグストアで簡単に手に入ります。どちらも数百円のものなので、これがお肌に合えばコスパは最高です。
グリセリンは糖類の1種で、多くの市販化粧水にも配合される超定番の保湿剤です。安全性は高いですが、稀に合わない人がいますので注意してください。
(参考・引用書籍:『女医がすすめるアロマスキンケア 吉井友季子著 マキノ出版』)
ラベンダーローション
- 精製水 100ml
- グリセリン 小さじ1
- ラベンダー精油 4~6滴
- ビーカーに精製水100mlを入れ、グリセリンを加える
- ラベンダー精油を加える
- ガラス棒でよくかきまぜる
- 保存容器にうつし、軽く振って混ぜ合わせる
ラベンダーローションは一番基礎のものとして紹介されていますが、アロマの種類や配合を少し変えると肌質別のものが作れます。
下のレシピに出てくる無水エタノールも、薬局で購入できます。
作り方の順序は、ラベンダーローションと同じです。
しっとりローション
- 精製水 100ml
- グリセリン 小さじ1
- ローズ精油2滴
- ゼラニウム精油 1滴
- クラリセージ精油 1滴
乾燥肌におすすめの化粧水とは?肌本来の保湿力が高まる成分を選ぼう!
ニキビ肌用ローション
- 精製水 100ml
- グリセリン小さじ1/2
- 無水エタノール(またはウォッカ)10ml
- ラベンダー 精油 2滴
- ティートリー精油 2滴
本格的な成分を使った手作り化粧水
次にご紹介するのは、少し本格的な化粧品原料を使った手作り化粧水です。天然由来の材料を使った化粧水に興味があるという人におすすめ。
ここにのせているレシピは手作りコスメに詳しい中村純子さんの本から引用していますが、作るときには本の方も一度目を通すことをおすすめします。
(参考・引用書籍:『手作りコスメ 肌にやさしいスキンケア&メイクアップ化粧品 中村順子著 大泉書店』)
使用している原料は、ネット通販で購入することができます。
お肌を整えるローズウッドの化粧水
- ローズウッド精油 1~3滴
- 精製水 小さじ10
- 無水エタノール 小さじ1
- 植物性グリセリン 小さじ1/2~1
- グレープフルーツシードエクストラクト 5~10滴
※グレープフルーツシードエクストラクトとは、天然由来の防腐剤です。
- ビーカーに無水エタノールとローズウッド精油を入れ、よく混ぜる。
- グリセリンを加え、さらによく混ぜる
- 精製水とグレープフルーツシードエクストラを入れ、よく混ぜたら完成
お肌ツルツル手作り豆乳化粧水
最後は豆乳を使った手作り化粧水です。一時期「ムダ毛に効果あり」と言われてブームになりましたが、ムダ毛だけではなくて、お肌に合えば普通の化粧水として使えます。
ただ、豆乳を使っているので大豆アレルギーの人には向きません。
(参考・引用書籍: 『主婦の友生活シリーズ 豆乳ローションと豆乳せっけん 主婦の友社』)
準備するもの
- 鍋
- キッチンペーパー
- 清潔なハンドタオル
- ステンレスのザル
- ボウル
- 軽量スプーン(大さじ)
- スプーン
- ボトル
- 料理用温度計
- 成分無調整の豆乳 500ml
- レモン 2個
- 消毒用エタノール(薬局で売っています) 大さじ4強
作成手順
- 豆乳を鍋に入れて弱火にかけ、スプーンでかきまぜながら、65℃まであたためる。※しっかりかきまぜ、湯葉をつくらないようにするのがポイント
- 65℃まであたたまったらレモン汁をしぼり入れる
- さらに弱火でかきまぜながら温め、豆乳がかたまりかけたら火を止める
- 鍋をガス台から下ろし、火の気の無い場所で消毒用アルコールを大さじ4強(乾燥肌の人は大さじ3程度)加えて混ぜる
- ボウルの上にザル、その上にタオル、さらにその上にキッチンペーパーを重ねておく
- 手で触っても大丈夫なくらい冷めたら、⑤に鍋の中身を開けてしっかりとしぼる
- 清潔なボトルに入れ、冷蔵庫で保管する
※保存期間は冷蔵庫で一週間。
※清潔な状態で保つようにすること。
※一週間以内に使いきれない分は、小分けにして冷凍庫で保管し、使うときに冷蔵庫で自然解凍をする。